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予防接種の進め方(2)

麻疹風疹混合ワクチン(MR

1歳の誕生日を迎えたら直ちに接種したい注射生ワクチンです。今日、珍しい病気となりましたが、麻疹(M:はしか)は最も重篤な感染症のひとつ、風疹(R:三日ばしか)は妊娠中に罹ると胎児にも感染するため大問題です。1歳で1回(第1期)、小学校入学前の1年間(年長児)にもう1回追加(第2期)します。副反応として、約10日後に微熱や発疹が出現することがあります。

水痘ワクチン(みずぼうそう)

水痘は顔や体に小さな痒いブツブツを発症する軽い発疹症と思われがちですが、免疫の弱い人や大人が感染すると、重症化することがあります。しかし、健康な小児でも、1歳過ぎたら接種したい注射生ワクチンであることに変わりなく、平成26年10月から定期接種化されました。対象は1-3歳未満で、1回目は生後12-15か月、2回目はその3か月以降に接種します。副反応は少なく、後に一部の人は軽い水痘症状を発症することがあります。しかし、流行根絶には全ての小児に対してワクチン2回接種が必須で、13歳未満は3か月以上、13歳以上は4週間以上あけて2回目を接種します。

ムンプスワクチン(おたふくかぜ)

ムンプスは耳の付け根にある耳下腺や、顎の下にある顎下腺が腫れるポピュラーな病気です。一部の人は非常に軽く、あるいは全く腫れずに済む一方で、中には髄膜炎を合併する人、後遺症として難聴を残す場合もあります。有効な治療法がないため、水痘ワクチンに次ぎ、もしくは同時に接種したい注射生ワクチンです。一般に副反応はありませんが、ワクチンウイルス株が体の中で増殖する際に、極めて稀に髄膜炎を合併することがあります。このため、接種後2-3週間は、発熱、頭痛、嘔吐などの出現に注意する必要があります。現在、任意接種のため有料ですが、将来的には水痘ワクチン同様、定期2回接種化が期待されています。

日本脳炎ワクチン

日本脳炎は今もなお、東南アジアで広く流行する予後の悪い脳炎です。日本脳炎ウイルスは、ブタの体内で増殖し、ウイルスを保持した蚊に刺されることにより感染します。ヒトからヒトへ感染することはありません。わが国では、患者こそ稀ですが、毎年夏になるとウイルスに感染した蚊は沖縄から徐々に北上してきます。一般に3歳になったら約1-4週間隔で2回(第1期初回)、1年後の4歳で1回(第1期追加)、更に小学4年生頃に1回追加(第2期)します。しばらくは特別な脳炎副反応により殆ど中断状態でしたが、現在では新しい培養細胞ワクチンの開発普及により接種不完全の対象者にも接種されています。

 子宮頸がんワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)

子宮頸がんの主要原因となる主な発がん性ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するワクチンです。現在、2価サーバリックスと4価ガーダシル、9価シルガードの3種類が発売され、後2者は子宮頸がん以外にも、外陰部や膣の腫瘍、尖圭コンジローマ(外陰部いぼ)にも予防効果があります。対象は主として小学校6年生から高校1年生の女子で、原則としてサーバリックスは初回、1か月後、6か月後、ガーダシルとシルガードは初回、2か月後、6か月後の3回の筋肉注射が必要です。但し、前2者はシルガードで残りの回数を終了することもできます。またシルガードに限り15歳未満で初回接種を行った場合、5か月以上の間隔をあければ2回接種で完了することも可能です。重篤な副反応は稀ですが、ワクチン接種後の一時的な失神発作に注意する必要があります。全ての発がん性HPVの感染を予防することは困難ですので、ワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診を受けることが勧められています。                        

 

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